【1日目 470級スキッパー 前田海陽】
西医体本レース1日目は前田海陽(スキッパー・3年)/仁田漱(クルー・5年)ペアで出場しました。
台風の影響により、例年の琵琶湖の夏には少し珍しく、いい風が吹いていました。本来であれば8/10にコメディカルレースを行う予定でしたが、台風の影響で強風だったため8/13に延期になり、本レースは8/11.12の2日間となりました。予定されていた全12レースを実施するため、1日6レースずつ行いました。その日の最終レースは17時過ぎまであり、精神面でも体力面でも、とてもタフなコンディションでした。
1レース目は、まだ海面の傾向が完全には理解できておらず、有利海面に展開した和歌山医大が1上マーク1位で回航し、後ろから追いかける形となりました。2上マークまではペアで考えたベストのレグを引くことができ、最終的には2位でフィニッシュしました。
2レース目は、スタート直前に他大学の艇の影響を受けてしまい出遅れました。その後、少し追いついたものの順位の変動はなく、滋賀医大、京都府立医大、和歌山医大に続く4位でフィニッシュしました。
3レース目は、風が少し落ち始めており、重量級ペアの私たちには少し難しいコンディションとなりました。ただ、2レース目で4位というカットレースを作ってしまったので、絶対に順位を落としてはいけないというプレッシャーがありました。また、これまでまだトップフィニッシュが1つもなかったため、1位を取らなければならないとも考えていました。しかし、3レース目は良くも悪くもない形で2位フィニッシュしました。1位を取れず悔しかった一方、弱い風で成績を安定させられたことで、次のレースへの自信につながりました。
4レース目は、風向が大きく変化した後で行われ、風の傾向をいかに早く正確に掴むかが求められました。スタートで他艇より前に出た後、しっかりと抜かされないことを意識したレグを引くことができ、スタート直後から順位に変動がなく、1位でフィニッシュしました。
5レース目は、和歌山医大と上位で争っていましたが、途中でスピンのトラブルが発生し、トップと少し離れてしまいました。暫定成績を計算したりそのときの周りの状況を確認したりして、無理せず2位を取る方がスピンを直そうとして3位に落ちるリスクより大切だと判断し、スピンが絡まったままフィニッシュして確実に2位を取りました。フィニッシュ後、次のレースに備えてトラブルを修正しました。
6レース目は、体力も気持ちもかなり限界を迎えていました。1日に6レースする経験は今までにありません。晴れていて日陰のない海上では直射日光が当たり、気温も非常に高く、2人で合計5リットル持って行った飲み物もほとんど空の状況でした。スタート前に暫定成績を計算したところ、次のレースで差をつければ明日のペアにアドバンテージを作れるということで、1位を取りに行こうという強い思いで臨みました。その思い通り、スタートでリードした後、各マークでも1位を譲ることなく、そのままフィニッシュしました。
1日目が終了した時点で暫定1位であり、2位同立の和歌山医大、滋賀医大とは3ポイント差でした。良い形で次の日の首藤/小松ペアにバトンを渡すことができました。トップホーン2回、2レース目以外は1位または2位という安定した成績を収めることができ安心しました。
今回の大会で強く感じたことは、チーム全員で戦っているということです。出艇するとき、サポートメンバーのみんなが大きな声で応援してくれました。着艇するとき、みんながスロープまで来てくれて、「お疲れ様!」と声をかけてくれました。チームの応援があってこそ最高のコンディションで頑張ることができたと強く思いました。また、今回は会場に多くのOBOGの先生方が来てくださいました。FacebookやInstagram、公式LINEなどでメッセージもいただきました。「チーム広島大学」の代表として海に出て戦っているということを実感できました。本当に感動しました。
今大会、多くのOBOGの皆様からのご支援により、このような良い成績を残すことができたと感じております。誠にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
【1日目 スナイプ級スキッパー 山内厚志郎】
1日目に山内(スキッパー・5年)/内橋(クルー・5年)ペアで出場しました。本来は僕達ペアが2日目で、1日目に高橋/安原ペアが出て成績を纏め、かつ慣れない琵琶湖の情報を少しでも集めて貰い僕達がやりやすいようにしてくれる、という何となくの計画があったのですが、台風の影響でレースが2日しか無くなった事、台風が過ぎて風が吹くのが1日目しか無いだろうという事を考慮して、体重が重くより風が強い方が前に出る僕達ペアが1日目に出る事になりました。当然、そのパターンも考えていた事ですがやはり先発出て情報も無い場で成績を纏めて後ろに繋げる事が出来るのかと、レース前は不安しかありませんでした。しかしここまで1番練習してきたのは僕達だろうと、皆んなに励まされて気合を入れて貰って、出艇しました。
さあやるぞと気合を入れて挑んだレースの序盤、結果は9位、7位と最悪の立ち上がりでした。西医体のレベルを考えて、悪くても6位以内には収まると思っていたのですが、琵琶湖の風の強弱、振れに翻弄されたのと、レース距離が短く、一度遅れたら巻き返せなかったのもあり、始めに2個もカットを作ってしまうという展開になってしまいました。正直最初の2レースは生きた心地がせず、もう後ろに代わりたい気持ちで一杯でした。しかし終わった事は仕方ないと開き直って、470の前田、仁田ペアとなるべく話しながら、クルーの内橋と冷静に次の風とブローを読みました。そこで2レースの反省を活かし、エンドに行き切ったレグではなくコースの真ん中を走る事で、ブローをぶち当てないが大外しして遅れを決して取ることはないレグを徹底しました。そうする事で帆走に集中でき、2レース以降は3,5,2,5と安定した順位を取る事が出来ました。それ以降僕達も安定してきてましたが、他の実力ある大学も安定し出してきて、前にいる大学が大体決まってきました。中でも和医、京府医は前を走る常連で、そこになんとか喰らい付いていきましたが特に和医は強く、良いところを走った事はありましたが一歩及びませんでした。
6レースを終え、中盤以降盛り返しはしたものの、序盤にカットを作った事はかなり大きく、高橋/安原ペアにかなりの負担を負わせた事は本当に申し訳ないと思いながらも、後は任せたという形で託しました。
【2日目 470級スキッパー 首藤大地】
1日目の仁田(スキッパー・5年)/前田(クルー・3年)ペアが好成績を残しており、2位タイの和医大と滋賀医大と3ポイント差の1位でバトンを受け取ったため、優勝への期待とプレッシャーを感じながら出艇しました。
朝の出艇時には南からの軽風が吹いており、その風のまま最初のレースをスタートしました。場所により風の強弱と振れがかなり大きく、難しい海面でしたが上手く風を掴み、和医大に続いて2位で1マークを回航しましたが、下マークに向かうリチーングにて風が180度回り北から吹き出したためノーレースとなりました。
琵琶湖の北風は琵琶湖本体の方角から吹く気圧差によって吹くいわゆる海風(湖風)で風の振れや強弱はありますがかなり広島の夏の海に近い状況でした。北風で安定した後の1から3レース目は広島大と和医大と滋賀医大の3大学で先頭争いをする展開が多く、和医大が3レースとも1位を取りリードを許してしまいました。
3レース終わった時点で前日に仁田前田ペアが作ってくれた3点のリードを使い切り、和医大に1点負けているという状況となり、トップフィニッシュの数とカットレースのポイントを考えると残りの3レースで全て1位を取らなければ優勝できないことになりました。
その日の3レースをペアで分析し、和医大と自分たちを比べるとクローズホールドの艇速とレグを引く力では若干相手に分があること、自分たちのリーチングの艇速に自信があり和医大に対し大きなアドバンテージであることなどを考慮し、リーチングレグに勝負をかけることにしました。リーチングで抜かしリードを作るには上マークを1位で回らずとも、和医大と僅差で回ることが重要であったため、クルーの小松のアイデアにより、上りのレグではあえて和医大の近くを走ることでレグによる差を無くし、艇速勝負で喰らい付いていくという戦略を取ることにしました。負けている艇は勝っている艇のカバーを避けるというセオリーとは真逆の戦略でしたが、この作戦が上手くはまり、4レース目は上マークを和医大に続いて2位で回るもリーチングで抜かした後そのままリードを作り、以降のレグではカバーをしながらフィニッシュラインまで逃げ切るという展開でトップフィニッシュを飾ることができました。残りの2レースも同様の作戦で1位でフィニッシュし、優勝を決めることができました。
【2日目 470級クルー 小松幹】
2日目に首藤と出場した470クルーの小松です。
琵琶湖の風は私には難しく、和医大とは上りのレグで差がついてしまい、1マークを1位で回ったのは最後の1度だけという中で、リーチングに全てをかけるというレースになりました。リーチングは7月に外部コーチの中村さんに教えて頂いてから急激に速くなり、最も自信がある走りでした。1日を通して和医大とのマッチレースのような状態で、ひりつくような緊張感の中レースを楽しめたのは最高の思い出です。
私たちは総合優勝を果たせませんでしたが、後輩たちがやってくれると思います。本当に沢山の応援ありがとうございました。
【2日目 スナイプ級スキッパー 高橋勁草】
本レース2日目、チームで戦える喜びと感謝を感じながら出艇しました。みんなの応援が心強かったです。レースとしては和医大が艇速で頭ひとつ抜けており、コース戦略もセオリー通りの展開をされ、完敗でした。自分の実力が全部出せたかは分かりませんが、出せなくても優勝できればなんでもいいと本気で思ってました。結果として優勝できず、悔しくて仕方なかったです。今でもその気持ちは変わりません。
ただ最後まで総合優勝を諦めないで戦ってくれた470のみんな、最高のスナイプの仲間、応援してくれたサポートのみんな、自分たちに期待してくださっていたOB、OGのみなさんには本当に感謝しています。1年間ありがとうございました。
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